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遅れて来た感動

 読みたいと思っている本が山ほどある。

全部を単行本で買ったりなどできないので(べらぼうな金額になってしまう)

たいていは図書館のHPで検索して、あれば借りたり、

貸し出し中ならば予約を申し込む。

出版直後の人気小説などは、多い時には300人待ち、という

すさまじい状態にもなる。                                                       

順番が回ってくるのは数ヵ月後。

あたりまえだがその時読みたい!と思っていた情熱と

テンションの高さはだいぶ落ちている。

                                                                 

何年も前に出た本ならば、古本屋で文庫本になっているのを

探したりして、そこで、以前からつねづね読みたいと思っていて、

機会を逃していた本に出会うと、

「なんて傑作なんだ!」 と、今さらながら世の中の感動と喝采から

かなり遅れて、ひとり万歳をしたくなる。

                                                        

偶然目についた本を読んで、テンションがあがったときなど、

「こんなすばらしい本をなぜ今まで自分は知らずにいたのか!・・・」

などと、ひとりハイテンションの渦中、最終ページの初版年を確認して、

これを執筆した著者、出版にかかわった人々の思いの強さと

重さに圧倒されてしまう。

                                                       

映画も然り。

気になった作品(本も映画も)は、事前にAmazon.comで作品

レビューをみたり、情報収集をしてから借りる。

そうしていると、一度気になって、しかもレビューや業界人の

評価に心動かされると、いてもたってもいられなくなって

即行。 借りに行く。

(動物占いではチーターなので、瞬発力勝負)

                                                          

レビューなどは個人の価値観で感じ方が違ってくるので、

参考にはするけれど、自分の感じ方に向き合うようにしている。

どんな作品も、自分の心象風景を見ていることに、後で気づく。

自分がどんな風に育ってきたか、どんな環境で生きてどんな考えを

持っているかで、当然ながら感想はちがう。

                                                        

私は、人は人生の中でなにを見てきたか、何を感じてきたか

は、その人の持つ雰囲気や選ぶ言葉におのずと表れる

と思っているので、感性のアンテナは常に高くしていたい

と思う。  

                                                             

 後になって、その時のあたりまえのように流してきた学生時代

の出来事や感覚が、どんなに有難かったかを

思い知ることが多くなった。(年を重ねて)

その質感みたいなものが今、哀しみとなって、胸を熱く下っていくのを

ささいな局面で感じている。

                                                           

                                                           

                                                            

                                                         

                                                    

                                                                  

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